行くぜ東北ー常磐線を北へ

北日本周遊記①  [横浜ーいわき]

 [初日(土曜日) 横浜ー仙台]
・東海道線(上野東京ライン) 横浜~上野

横浜05:53発→上野06:25着 1822E E231 10両

出発地点は横浜。

眠い目をこすりつつ、なんとか出発時刻の10分前ほどにたどり着くことが出来た。ほんと、慣れないレベルの早起きはするもんじゃない…。(もっとも、この先の行程では毎日早起きだが…)

そうぼやきつつも、駅のコンビニで軽食を買い込み、東海道ホーム7番線に向かう。

乗車するのは横浜05:53発、高崎線に直通する前橋行き。
静岡県の熱海を早朝04:34に発車し群馬県の前橋に08:33に到着する、約210キロを走る、関東屈指の長距離列車だ。

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無事、旅行を終えて帰ってこれることを願いつつ、東海道線を待つ。

列車は15両編成なので余裕があるが、休日とあって客の入りもそこそこにある。横浜からでは到底座れないだろう、と思い、奮発してグリーン券を買っておいた。…と言っても休日料金なので780円ぽっきりだが。

普段は憎き目で見るグリーン車だが、今日ばかりはありがたい。

流石にこの時間帯の車内は空いており、各座席窓側に1人ずつと言った具合。
朝のけだるい空気を運びながら、東海道は快走していく。

向かいを爆走する京浜急行

川崎を出て六郷川を渡る

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静かで快適な車内にうとうとしていると、いつのまにか高層ビルが立ち並ぶ風景に変わっていた。品川だ。このまま寝てしまいたい気持ちだが、下手すると上野を通り越して群馬まで行ってしまいかねない。初日は行程にあまり予定がなく、そうなれば一発で予定がご破算である
重い体を動かし、手荷物をまとめているうちに、列車は真新しい高架線を抜けて上野駅手前まで来ていた。長らく北の玄関口であったこの駅も、今や通過点。停車時間は1分しかなく、放送に追われるようにしていそいそとホームに降り立つ。

・上野駅

ー上野駅からは常磐線に乗り継ぐ。現在、常磐線上りは特急「ひたち」と取手行きの快速、それから中電の特別快速をベースに品川直通の列車が設定されている。…が、早朝時間帯はひたち1本を除き全てが上野始発となっており、東北・高崎系統と比較するととまだまだ「出発点」の雰囲気を出している。

「旅行の始点」「出発点」などと感じてテンションが上がるのは旅行好きの性だろう。

ここから乗車するのは特急「ひたち」…

…ではなく「快速」

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本来ならばここからいわきまで、特急列車でパーっと行ってしまいたい所だが、残念ながら現在持っている切符は青春18切符。特急の乗車には別途乗車券を購入せねばならず、急遽旅行を計画した身には辛い負担である。
…かといって原ノ町方面に抜けるには1日にそう何本と無い代行バスに間に合わせなければならず、「ひたち1号」でいわきにたどり着くことが必須であった。

そこでどうするか…私が考えた手段は、なるべく早めに横浜を出て、可能な限り常磐線を先回りしておこう!…と言うものである。我ながら姑息である

…という事で、セコくも上野駅を約30分先に発車する普通列車に乗り込み、土浦まで先行することにした。


・常磐線 上野~土浦~いわき
上野06:31発→土浦07:35着 327M E531 10両
土浦07:41発→いわき09:18着 1M E657 10両


上野ーいわき間は総距離211.6Km。所要時間は2時間49分。

乗車するのは06:31上野発勝田行き。これまたロングランの列車である。
上野東京ラインの開業で東海道線からグリーン券が継続できるようになったため、グリーン料金は通し換算。MAX780円の恵みを受け、そのまま土浦までグリーン車に乗っていくことにした。
編成は10両だが、普通車のボックスシートには1人ないし2人、ロングシートには端に1人ずつと余裕がある様子である。


そんな感じなのでグリーン車も当然空いており、ほぼ個室空間だった平屋席を選ぶことにした。


電車は定刻に発車。日暮里をでて右手からの京成の高架を潜り、大きなカーブを出るとスカイツリーが見えてくる。するとすぐに三河島である。

続く南千住・北千住と常磐線は国内屈指の並走区間を走る。つくばエクスプレス・日比谷線・東武と離合し、京成の高架を潜り、綾瀬手前で常磐緩行線が合流する。連続的に目まぐるしく景観が変わるこの区間は、個人的に必見ポイントである。
綾瀬から複々線になると一気にスピードを上げ、巨大なショッピングセンターと地域型の商店街が交じる東京の下町を疾走する。

金町を過ぎて東京都から千葉県へ。松戸を過ぎたあたりで田畑が見えるものの、柏付近になると再びビルが林立する都市の町並みになる。

07:09、利根川を渡り茨城県に突入、程なくして取手駅に到着する。ここから先は複線だ。
意外なことに、北千住から先の各駅で細かな乗車があり、グリーン車はかなり埋まるような状態になっていた。ーこのまま混んでいくのか…そう思っていた矢先、すぐ次の佐貫で大半が降りてしまったので、若干拍子抜けした。

その後も細かな下車と乗車が繰り返していく内、07:35、土浦駅に到着した。
節約旅行の身としてはこのまま普通列車に乗っていきたいが、この後のひたちを逃すと本日の目的地・仙台にたどり着くことが困難になってしまうため、やむを得ず下車である。

・土浦駅

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土浦からは特急に乗車する。上野(正確には品川)から追いかけてきた、ひたち1号。朝唯一、品川から出発し、土浦に止まる変わり種である。

18きっぷは使えないので、土浦ーいわき間のきっぷを事前に購入しておいた。

休日ということもあり、ビジネス特急の性格が強いひたちの車内はかなり余裕がある。土浦時点で何列かおきに1人ずつ、と言った具合で、チケットレスサービスの空席状況からもこの先乗客が増えることはないだろう、と私は踏んでいた。

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新型特急列車の車内は高レベルで、普通列車のグリーンよりも数段上の快適性がある。
神立・高浜と高速で通過し、石岡のソーラーパネルなどを見やりながら08時08分、距離的な折り返し地点の水戸に到着。
土浦以来のビル群。流石に茨城の県都である。

勝田に停車した辺りからいよいよいわきを視野に入れた案内が入り始める。
8時24分、久慈川を渡り、低速で大甕駅を通過、このあたりから遠目に海が見え始め、常陸多賀ー日立駅間で遂にはっきりと捉えることが出来た。(08時33分)

横浜を出てから、初めての海。見えることが予めわかっていても、やはり心踊るものだ。

…と海を見て「旅行だなあ」などと感傷にひたっていた私は、突如現実に引き戻される。
08時40分頃、一斉に車内でアラームが鳴りだしたのである。
何かと思うと、なんと高萩市が発令した緊急避難速報

(「なんてこった!初日に問題発生か」)

旅にトラブルは付き物。仕方がないか…などと思っていたが、よく見ると画面に「訓練」の文字が。


いや、よく見るも何もでっかく書いてありますやん!
などと今になって振り返ると思うが、人間、焦ると視野が狭くなるものである。
…走る車内からでも警報を受け取ることができるのか…などと思っているうちの定刻、列車は高萩に到着した。

高萩は常磐線グリーン車の北限である。現実的ではないかもしれないが、もし将来、常磐線が東海道線と本格的に直通するようなことになれば、熱海ー黒磯間に取って代わり、熱海ー高萩、或いは沼津ー高萩の普通列車最長グリーン車が実現するかもしれない。

閑話休題。

高萩を出る頃には乗客もほぼいなくなり、車内は空気輸送と言った感が強くなっていた。
尚もひたちはスピードを緩めず、並行する道路を走る車をバンバン追い抜いていく。

大津港駅を通過して福島県へ。一瞬だが海岸が広がり、勿来に到着。(08時58分)
ここら辺りから雨が降り始める。

天候とともに曇り始める心をよそに、常磐特急はラストスパートと言わんばかりに加速していく。
泉、湯本といわき市内の主要駅を経て、いわき駅での接続列車の案内が流れる。
長時間の乗車ですっかり緩んでしまった衣服を整え、荷物を整理。そうこうしているうちに定刻09時18分、列車は終点のいわき駅に滑り込んだ。

Next…